確定拠出年金の社長ラジオ

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2015年 09月 19日

小規模企業共済は社長の退職金にはならない訳

こんにちは、小さい会社の社長の節税と自分年金作りを応援する社長ラジオの山中伸枝です

小さい会社の社長の退職金づくりとしては一番メジャーな「小規模企業共済」

税理士さんからもいの一番に紹介される制度です

 

加入資格者は、常時使用する従業員が20人(商業とサービス業(宿泊業、娯楽業を除く)では5人)以下の個人事業主やその経営に携わる共同経営者、会社等の役員、一定規模以下の企業組合、協業組合、農事組合法人の役員の方

特徴は、掛け金(月1,000円~70,000円までの金額で任意)が全額所得控除となり、受取金額は退職所得控除の対象と税制優遇があることです

さらに、困ったときに貸付制度があります (参照:コラム「小規模企業共済の傷病災害時貸付けとは」)

 

この制度、確かに良い制度です

でも、個人的にはNGだな~と思う点があります

 

1、掛け金の減額がしにくい:節税だと思って張り切って上限いっぱいまで掛け金を掛けると、その後減額しにくくなります

減額が認められる場合の理由は、こうなっています(以下小規模企業共済HPより)

次のいずれかに該当する場合に、掛金月額を500円単位で最低1,000円まで減額できます。

  • 売上の減少、支出の増加などにより、事業経営の著しい悪化が見込まれるとき
  • 以下の理由により、掛金の払込みを継続することが著しく困難であると認められるとき
    • 事業経営の著しい悪化
    • 病気または負傷
    • 危急の費用の支出

2、受け取りの際、理由によって金額が異なる⇒原則廃業しないと損する

HPによりと、こんな表が掲載されています

(例)掛金月額1万円で、平成16年4月以降に加入された場合

掛金納付月数 掛金残高 共済金A 共済金B 準共済金
5年 600,000円 621,400円 614,600円 600,000円
10年 1,200,000円 1,290,600円 1,260,800円 1,200,000円
15年 1,800,000円 2,011,000円 1,940,400円 1,800,000円
20年 2,400,000円 2,786,400円 2,658,800円 2,419,500円
30年 3,600,000円 4,348,000円 4,211,800円 3,832,740円

仮に40歳の社長が60歳時点の老後資金資金と思って小規模企業共済に加入したとしましょう

共済金等の種類 請求事由
共済金A ・個人事業を廃業した場合
・配偶者・子以外に個人事業の全部を譲渡した場合
・共済契約者の方が亡くなられた場合
・全額金銭出資により個人事業を法人成りした場合(※1)
共済金B ・老齢給付(65歳以上で180ヶ月以上掛金を払い込んだ方)
準共済金 ・配偶者・子に個人事業の全部を譲渡した場合
・個人事業を法人成りして、その法人の役員にならなかった場合(※2)
・金銭以外の出資により個人事業を法人成りして、その法人の役員にならなかった場合(※1)

共済金Aが一番お得な受け取り方なのですが、まぁ廃業はしませんよね

共済金Bにも該当しませんし、準共済金では、なんか20年もかける意味があるのかな~って感じです

ちなみにどの理由にも該当せず解約すると加入20年未満は元本割れとなります

結果60歳からの老後資金としては小規模企業共済は使えないわけです

 

あと10年まって、廃業するのが「小規模企業共済」の正しい使い方!って感じですかね・・・

あるいは死亡給付と割り切るか

老後のゆとり資金としては、ちょっと使いにくいというのが私なりの結論です

であれば、確定拠出年金は60歳から70歳までの任意の期間で受け取りが可能ですから、
社長の将来設計の中でお金の配分も含め上手に使い分けることも考えた方が良いかと思っています

 

 

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